ほうれい線にボトックスは有効か?

シワ取り注射の代表格としてボトックス注射があります。

ほうれい線もボトックスで消せないの?

という疑問について書いていきます。

目次

1.ほうれい線にボトックス注射は適応になるか

そもそも、ボトックスが適応となるシワは表情筋によるシワです。

別記事でも書いてありますが、筋肉の収縮(力を入れること)によってできるシワのことで、その原因となる筋肉をボトックスで弱めることでシワを改善していきます。

ほうれい線も笑う時に深くなるので表情ジワと思われてしまうことが多いのですが、

違います。

ほうれい線はただ単に、笑う・食べる・しゃべるなどのお口の動きに合わせて口角が上下左右に動くことで食い込んで深くなっているだけなのです。

直接的にほうれい線の原因となっている筋肉があるわけではありません。

そのためボトックスでのほうれい線治療というのは原則として適応にはなりません。

2.例外的に適応となるケース

ただ、例外があります。

それは、ガミースマイルです。

gum=歯茎の形容詞からgummy(ガミー)と名付けられています。

これは、笑ったときに歯茎がたくさん見えてしまうようなケースを指します。

↑上の歯だけでなく、歯茎がしっかりと見えているのが分かると思います。

↑お馬さんもガミースマイルですね。

ガミースマイルは、笑った時に上唇を上に引っ張る筋肉(上唇挙筋や上唇鼻翼挙筋など)が異常に強く、歯茎の露出が目立ってしまいます。
さらに細かく言えば骨格的な問題も重なっているケースもありますが、今回は割愛します。

この過剰に強い筋肉をボトックスで弱めることで、歯茎の露出を防ぐことが可能です。

結果的に、笑った時に上唇が上に上がらないことで、ほうれい線の食い込みが軽減され、

笑ったときのほうれい線が目立たなくなるという効果があります。
→静止時のほうれい線は全く変わりません。

つまり、大きく笑えなくすることで、笑った時のほうれい線を軽減するとも言えます。

3.リスク面

ガミースマイルがある場合にはボトックスを打つことで歯茎の露出を防げるだけでなく、笑った時のほうれい線も改善できるということになります。

ガミースマイルかどうかの目安は、

笑った時に歯茎が3mm以上露出する

ことです。

もし、ガミースマイルではないのに、笑ったときのほうれい線を薄くしようとボトックスを打ってしまうと、

  • 笑っているのに上の歯が見えていない
  • お顔の下半分(口元)の表情だけ固まっている
  • 鼻の下(人中)が伸びて間延びした顔になる

など不自然な表情になってしまう可能性が出てきます。

特に最近では人中(鼻下)が短いお顔が好まれる傾向にあり、人中短縮術を受ける方が多くなってきています。

そのため、笑った時のほうれい線を薄くしようと安易にボトックスを打ってしまうと結果的に後悔する可能性もあります。

しっかり適応を見極めての治療が大切です。

4.まとめ

当院ではガミースマイルが無い場合、ボトックスでのほうれい線治療はおすすめしておりません。

自然な笑顔が一番です。

もちろんグロースファクター治療では笑ったときのほうれい線の食い込みをゼロにすることはできませんが、軽減することは可能です。

表情を残したままのほうれい線治療はグロースファクター治療がおすすめです。

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HIROO SKIN CLINIC
院長 平沼 敦子